サダルストリートまでは、タクシーで40分ほど。プリペイドタクシーで250Rs(425円)。
コルカタ空港は、13年前に訪れた空港とは全く違い、近代的で清潔で、明るく、空港の中の入国出口まで名前入りのカードを持ったピックアップの人達が全くいません。ホテルやタクシーの群がる客引きも全くいません。
コルカタのタクシーは、イギリス車のローバーに良く似たアンバサダーというインド国産車。このクラシックでブリティッシュな黄色いタクシーと、ミッドセンチュリーなデザインの英語サイン、ブリキのおもちゃのようにカラフルにペイントされ、ボロボロで満員の公共バス、乱れ鳴らすクラクション、街全体に散乱するゴミ、目が会い笑顔を投げると帰ってくる人々、心地よい気温にも関わらず井戸の水を浴びる人達、街に流れるインド歌謡。久しぶりのインドのスパイスは、僕の心を躍らせ、叫びたくなるほど興奮し、感動しました。やはりインドは今までに訪れたどの国よりも、ダントツレベルに刺激的でカッコよく、可愛くて、優しく、時には厳しく、シャンティなワンダーランドです。
目的地のサダルストリートに到着した僕たちは、ナディアがチェックしていたゲストハウスを尋ねると、二つの部屋があるとのこと。部屋を見せてもらうと、インドとは思えないほどの清潔さと高級感。もう一つの部屋は古い建物で湿気が立ち込め、薄暗くカビだらけ。綺麗な方の部屋をナディアに譲り、僕たちのザックを部屋に置かせてもらい、次の日に宿泊できるように予約を取って、宿探しに出かけました。
先ずは現金を手にしないと何もできないのでATM探し。サダルストリートの人にATMの場所を尋ね、行ってみると電話ボックスのようにドアのあるATMがありました。入ってみるとWindows XPの起動画面でフリーズしている様子。ATMってウインドウズで動いてるんだ(笑)。近くのもう一つのATMでは、昔の一万円札大のインドルピーが出てきて感動しました。
サダルストリート横にあるニューマーケットという、コルカタ最大の市場周辺は原宿に似ていて、歩くのが困難なほど人が溢れ、インド人の多さに圧倒されます。僕たちはRUCHIKAというレストランに飛び込み、遅い夕食にインド初のベンガル料理を堪能しました。
注文したのは、パラックパニール、ダルフライ、チキンカレー、ナン、ほうれん草のクリームスパゲッティ。パラックパニールは、ほうれん草とカッテージチーズのカレーなのに、来たのはカッテージチーズとグリーンピースのカレー。そんなに辛くなく、そんなにスパイシーでもなく美味しい。ダルフライはレンズ豆のサラサラ黄色いスープ。スパゲッティは塩が足りないくらいあっさり味。どれも美味しかったです。たらふく食べて、残しちゃって3人で490Rs(833円)。
次はゲストハウス探しにサダルストリートへ戻り、適当に色んなホテルで空きを聞いてみると、三軒くらい満室。さらに歩いていると日本語を話す20代くらいのインド人男性が話しかけてきて、空いている清潔なホテルを探してやるからついて来いと。が、四軒聞いて見て全て満室。最後のホテルは空きが一室あったものの、値段が高くて(3500Rsくらい)部屋が見合っていない。最後のホテルだけは、そのインド人がカウンターまで入っていった。?と思ったので、「自分達で探す、ありがとう」と言って別れた。彼はたぶん、ロイヤリティをホテルから貰えるのかも。ちょっと歩いて目に入ったホテルで空室を尋ねると満員。このホテルの系列か紹介できるホテルは無いか?と尋ねると、ボーイが連れて行ってくれた先は先程の3500Rsの高級ホテル。1500Rsだとボーイが言い、さっきの日本語を話す男性は2000Rs儲けることに気付く。疲れたので、とりあえずナディアのホテルに戻ることにしました。
サダルストリートのホテルやゲストハウスはどこも満員。それは涼しく、エアコンが要らないハイシーズンだから。僕は二人をホテルに置いて単独でホテル探しに。いきなり声を掛けてきた、脚の悪そうな小さいインド人のお爺さん。「アナタ ドコイキマスカ? イマワ ハイシーズン ダカラ ドコモ イッパイネ」となかなか上手な日本語を話し、5軒ほどのホテルに連れて行ってくれましたが、どこも満室。ただ一軒だけホテル マリアは空室があるということで、部屋を見せてもらうことに。ホテル マリアはサダルストリートに面した老舗の有名ホテル。建物が古いので、外観は酷いもの。レセプションには鉄格子が嵌めてあり、通されたのは屋上の共同シャワートイレの一室。300Rs(510円)と安いのだが、共同シャワートイレはちょっと… と言うと、700Rsでシャワートイレ付きの部屋があるとのこと。見せてもらうと、収容所のような廊下に3m位の高さで、大きな南京錠がついたドアがあり、天井の高さが倉庫のように高い部屋。その部屋は壁をピンクと白に塗り替えてあり、清潔に感じたので彼女を呼んでくる事にしました。
ザックを背負って再び戻ると既に客が入ったと言われ、他の部屋を見せてもらうことになり、見せてもらった部屋は一階で、今までに見たこともない位のカビに囲まれた部屋… 断ると二階の700Rsの部屋を見せてくれ、結局その部屋にすることになりました。
最初に酷いもの見て、次にそこそこの
ものを見ると、結構良いと感じます。サダルストリートでは、そういう姑息な手を使う商人を良く見ます。
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